鳩料理といったらこの店でしょう!異空間な老舗『龍華酒店』@沙田

香港では、鳩を日常から食べる習慣があります。「小食」というスナックでおやつの時間帯に小さい鳩のローストや揚げた鳩をバリバリとミルクティーやレモンティーと一緒に食べている光景が日常で繰り広げられています。

さて、今回の舞台は、鳩料理の里、と言われいるエリア沙田で1930年代にホテル開業し今なおレストランとして香港内外からこちらを目指して訪問する、という老舗『龍華酒店』です。ちなみに、ブルース・リーの『唐山大兄』の映画にも登場する、という情報が出ているものの、あの映画の舞台はタイで、タイロケがほとんど・・・。どのシーンがこのレストランで撮影されたのか、さっぱりわからない、という謎な一面も。(この映画、タイで撮影中、ブルース・リーは、指を10針縫う怪我を負っていて、シーンによっては包帯巻いたり、外したり、と編集がぐちゃぐちゃ、という別エピソードでもお馴染みです。)


風情ある日本っぽい提灯が連なるインパクトある赤い通路を歩いてお店に向かいます。


ちなみにお店の奥にあるお手洗い。雰囲気がとてもよいので、提灯が下がった通路と共にインスタスポットになっているのだとか。



広々とした店内は、過去から現在まで様々な各国の著名人が訪れていますし、この店内で映画やテレビシーンの撮影も過去いくつも行われたようで、その様子が壁にかかっています。窓際にかかった絵画は、日本人にとっては昭和を感じる絵画かもしれません。


こちらの名物は、鳩料理の数々!鳩料理のページがあるくらいです。なぜ沙田エリアが鳩料理として有名になったのかはもっと調べる必要がありそうですが、間違いなく沙田の鳩料理文化を現代に継承しているお店がこの「龍華酒店」です。名物はなんといっても鳩ロースト。


鳩を出すお店は、下味、処理、皮の具合、大きさ、味わいが全て特徴が違いますが、龍華酒店の鳩ローストは、鉄分を感じる肉とレバーの中間のような味わい。クセがある、ほどはいかないですが、レバーがお好きな方には特にたまらないでしょう。こちらのお店の特徴は生後25日の生まれてすぐの鳩に拘って提供しているそうで、大きくなってしまうと皮が固くなってしまうので、このこだわりを継承しているのだとか。小ぶり、とまではいきませんがたしかに一羽の大きさがコンパクトにまとまっています。60年変わらない、といわれている鹵水汁(下味につける液)は、鳩の油を贅沢に使用してるものとのこと。そのため、どのお店とも違う、独特の風味があります。皮もパリっとした仕上げでなくしっとりとした食感で肉にピッタリついています。焼きたてが提供され、ビニール手袋をはめて頬張ります。(写真は1羽を食べやすく包丁で半分に割ってもらったものです)



本当は、珍しい「鳩の卵」料理もいただきたかったのですが、訪問日は売り切れ、ということで、鳩の炒飯を頂きました。鳩の炒飯は、なかなか他のお店のメニューでもないので、定番のメニューでありながら、気軽に鳩を食べられるメニューです。土鍋に入ってきますがすごいボリュームなのでおなか一杯になります。


今度は4~6人で訪れて、もうちょっとお店のお料理の種類を楽しみたいです。今回は鳩といえばここ!という鳩ローストメインでお邪魔しましたが、回りのテーブルは3羽、4羽を1人でペロっと平らげていました。


なかなか中心部からは離れている沙田ですが、古くから残る集落を抜けていくお店までの道のりはなかなかマニアックで楽しい道のりになるはずです。ぜひお出掛けになってみてくださいね。


【店舗情報】

店名:龍華酒店Lung Wah Hotel

住所:沙田下禾輋村22號

電話番号:2691-1594

営業時間:11:30-22:30

定休日:なし

静香的好吃的香港生活

1年で1000軒香港の店を食べ歩いた現役香港駐在員ブログ。街の粥麺屋からご褒美店、現地で実際に食べられている幅広い食のジャンルまで幅広い香港の「今」なグルメと現地生活ならではの情報をゆるりとお伝えしていきます。

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