九龍サイドの粥麺銘店『彌敦粥麺家』@佐敦

香港も秋風が涼しい季節になってきました。季節の変わり目でこの時期喉をやられたり風邪を引いてしまったりする方も多く、香港に降り立った約3年前の11月は、この時期の気候に体が慣れず、高熱を出したり風邪を引いて寝込んだりしたものです。さて、そんな時に元気の出る絶品お粥で体調が救われたお店が今回の『彌敦粥麺家』。

実は、お粥の銘店は香港島によく名前が挙がるお店が集中しており、尖沙咀や近辺に旅行でステイしている方から「朝、お粥食べたいんですよね。ホテルの近所でどこか美味しいお店ありませんか?」と聞かれてもあまりピンと来るお店がないのですが、尖沙咀から徒歩圏な「佐敦」に位置するこちらのお店なら、自信を持ってオススメできる味わいです。


お店の外観からお粥の材料が揃っているショーウィンドウを覗くことができるのですがお粥屋さんで具材をきちんと外から見せて具材の鮮度の良さを確認できるお店は、香港にお粥のお店多し、といえどもあまり見かけることができない光景です。鮮度の良さ、下処理の良さがわかる具材の数々。入店前から期待が高まります。


お店は、時間が止まったかのようなレトロ空間。慌しい朝のピーク時間帯を過ぎてしまえばのんびりとした時間が流れていく店内です。


お粥に浸してよく食べられる「油条」と呼ばれる揚げパンと油揚げの中間のような存在のサイドディッシュもすぐ注文を受けて出せるよう、お茶と一緒にまとめてテーブルにスタンバイされています。


お店の外、中に貼ってあるメニュー表の文字も趣がある達筆で独特な字体です。


街場のお粥屋さんと比べるとほんの少しだけ高めな気がしますが、メニューの種類は非常に豊富です。お粥に関しては、1種類の具材ではなく、2種類の具材が組み合わさっているお粥メニューがほとんどです。


個人的にこちらのお店で必ず押さえておくべきだ!とオススメなのが「魚片」という刺身のような魚の薄切りをお粥を温めて提供する際に火を通しすぎないように熱を加えた具材。写真は牛肉スライスを組み合わせた「魚片牛肉粥」。魚スライスとたっぷりの千切り生姜が入っているので、生臭さ皆無。生姜の爽やかさが本当に良いアクセントになっています。お粥自体の味は、よく煮込まれているものの、濃厚というよりは比較的アッサリした後味です。


こちら、意外と麺メニューも美味しくて、もし2人以上で来店するなら、麺をお粥をシェアするのもいいかもしれません。量もさほど多くはないので、ペロリと食べられてしまいます。写真は、ジャージャー麺のような、豚肉を甘辛の甘味噌で味付けした「京都炸醤麺」。あえ麺タイプの汁なしタイプです。


写真は、油を少し落としたお湯で野菜を茹でた「油菜」。写真の野菜はレタスですが、その時々でチョイスできる野菜があったかと記憶しています。味は、上にかけられた蠣油(オイスターソース)の味でシンプルにいただくのですが、これがシンプルながらクセになる美味しさ。お家でもこの食べ方ならレタスがモリモリ食べられるので、真似しています。


もうひとつ、こちらのお店のオススメポイントが、開店する時間帯。特に香港にいらっしゃる方は、最近深夜便で明け方の中途半端な時間に空港に降り立ち、街中に向かう方も増えました。開店時間の7:30は、ちょうど空港から移動し、香港の街中で食べる一食目としてピッタリの時間帯なのです。意外に香港は朝早くから開店しているお店が少ないので、イメージと違った、という方の声もいるのですが、こういう朝早くから香港の味をいただけるお店の情報は、押さえておくと重宝します。また、通常、お粥専門店は閉店時間が比較的早いのですが、23:30の深夜まで営業しているところもポイント。

九龍サイドのお粥の銘店、皆さんも機会がありましたら是非その味わいをお試しになってみてはいかがでしょうか。体に沁みる優しい味わいのお粥、きっと気に入ると思います。


【店舗情報】

店名:彌敦粥麵家

住所:佐敦西貢街11號

   11 Sai Kung Street,, Jordan

電話番号:2771-4285

営業時間:07:30-23:30

定休日:なし

静香的好吃的香港生活

1年で1000軒香港の店を食べ歩いた現役香港駐在員ブログ。街の粥麺屋からご褒美店、現地で実際に食べられている幅広い食のジャンルまで幅広い香港の「今」なグルメと現地生活ならではの情報をゆるりとお伝えしていきます。

0コメント

  • 1000 / 1000